2019年3月に開業して、早1年。
新卒フリーランスとしてコツコツと頑張ってきましたが、とりあえず1年目は問題なく生き残ることができました。
そこで、これまでの生活を少し振り返りつつ、新卒フリーランス1年目が考えるメリット・デメリットについて紹介しようと思います。
これはあくまで僕の経験を元にした考察なので、参考程度に扱ってもらえれば幸いです。
新卒フリーランスになった理由
僕がフリーランスを選んだ理由は、単純に消去法です。
人間関係のトラブルで就活出遅れる
↓
アダルト業界を目指していたものの、9月ぐらいに向いていないことに気づく
↓
毎日やっても苦では無かったWebライターと大好きな旅行を混ぜた生活を思いつく
あくまで就活でしくじった結果フリーランスとなりましたが、消去法で選んだからといって適当に仕事やっているわけではなく、きちんと毎日仕事をしています。
ちなみに、アダルト業界の就活で感じたことに関しては以下のnoteで紹介しています。
新卒フリーランスのメリット
新卒フリーランスのメリットとしては、主に3つ挙げられます。
ある程度人間関係をコントロールできる
会社務めであれば、嫌な上司や同僚と顔を合わせなければなりません。
人間関係は仕事だけではなく、人生にも大きな影響を与えるため、ひどい場合は精神的に参ってしまう恐れもあるでしょう。
だからって、嫌な上司や同僚を無視するわけには行かないですよね。
特に、新卒であれば無茶苦茶な仕事をさせられてしまうかもしれません。
フリーランスの場合は基本的に1人で仕事するため、人間関係をある程度コントロールできます。
毎日嫌な人と顔を合わせずに済むため、気持ちよく仕事できるでしょう。
「フリーランスは孤独でツライ…」なんて声もありますが、SNSを通じて同じ仲間を知り合えるため、意外とそのような心配をする必要は無いかもしれません。
好きな時間で働ける
フリーランスは自分でスケジュールを決めることができるため、働きやすいと思う時間帯で仕事できます。
僕のように日中ずっと家で仕事している人もいれば、カフェやコワーキングスペースを利用して仕事している人もいるでしょう。
特に夜型人間の方にとっては、自分が一番集中しやすい夜に仕事できるため、サラリーマンとして日中働くよりもパフォーマンスが向上するかもしれません。
自分の力で稼げる
フリーランスは実力次第で稼ぎの幅がほぼ変わるので、「自分のアイデアやスキルで活躍してやる!」という方にはピッタリだと思います。
人によっては、せっか稼げるスキルを持っているにも関わらず、上司に認めてもらえずに腐らせてしまう場合があるかもしれません。
そういう人ほど、フリーランスとしてスキルを活かした仕事したほうが、会社に務めるよりも稼げる可能性があります。
もちろん、稼ぐためには営業のコツやさらなるスキルの向上などは必要ですが、実力次第で変わってしまう世界だからこそ、必死に勉強するのではないでしょうか。
新卒フリーランスのデメリット
人間関係のコントロールや好きな時間で稼げることなどのメリットがある反面、デメリットもいくつかあります。
社会経験がなかなか培われない
新卒フリーランスになってしまうと、なかなか社会経験が培われません。
営業のコツに関してはトライ・アンド・エラーやビジネス本である程度勉強できるとはいえ、「組織でビジネスを動かす」というのがイマイチ分からないままになってしまいます。
個人事業主として細々とやっていくなら恐らくそこまで影響ないかもしれませんが、事業拡大で人員を増やす場合は、どうしても社会人として組織で活躍した経験が重要になるでしょう。
特にWEBコンテンツを取り扱う業種であれば、コンテンツが発案されてから後悔されるまでのプロセスが分からないと、ディレクションやマーケティングができないような気がします。
実力と戦略が無ければ稼げない
フリーランスは新卒とか関係ない世界なので、新卒という言葉はさっさと捨てて「プロフェッショナル」としての意識を持つべきと思います。
— よしふみ※海外ノマド一時休止 (@4taku1116) September 29, 2019
「いや、実績が…」
「プロといえるほどスキルないし…」
そんな弱音じゃ仕事もらえないぞー!
と以前の僕にいいたいです。
フリーランスはほぼ実力主義であるが故に、実力が無ければやっていけません。
就活ミスったけど、フリーランスになればなんとかなるでしょw
そんな甘い考えであれば、恐らく悲惨な末路を向かえてしまうでしょう。
フリーランスは戦略が欠かせない!
フリーランスとして生き残るためには、戦略も大切です。
戦略は目的を達成するために資源をどのように活用するのか把握するための指針であり、今あるスキルを活用してどのように弱肉強食の世界を生き残るのか考えなくてはなりません。
もちろん、戦略の具体的な内容は人それぞれ分かれているため、「この人の戦略をそのまま真似すれば生き残れる!」というわけではありません。
例を挙げるならば、1つのジャンルを極めるルートや複数のスキルを掛け合わせるルートなどがあります。
ただ、スキルやコネといった戦略資源が無ければ目指すべきルートも限られてしまいます。
戦略資源が少ない場合は、上記で述べたようにフリーランスとして生き残れずに失敗するでしょう。
戦略を考える上での注意点
実際に戦略を立てて実行する際は、手段の目的化にならないように注意することが大切です。
例えば、「自分の知識を活かして、多くの人の悩みを解決する」といった目的でブログを解説したのに、いつの間にか「是が非でもブログ更新しなければならない!」という目的にすり替わってしまえば、それは手段の目的化となってしまいます。
この場合、ブログの更新は手段であって目的ではありません。
以前旅先で知り合った方から教えてもらった本には、目的と手段の違いについて以下のように書かれています。
戦略は、目的をどうやって達成するかを示すべきもので、目的そのものであるべきではない。戦略が具体的な行動計画を導くものであって計画そのものではないように、目的は戦略が達成を助けるものであって戦略そのものではない。
(音部 大輔著「なぜ「戦略」で差がつくのか。―戦略思考でマーケティングは強くなる―」より引用)
もし手段の目的化を頻繁に起こしてしまうのであれば、他の人と協力してやってみるのがおすすめ。
他人がいれば自分を監視してくれる上に、客観的に戦略通りに進んでいるかチェックしてもらえるため、手段の目的化を防げると思います。
また、フリーランス仲間の生き方を知って戦略を考えてみるのも良い手段といえます。
事実、2020年に参加した田舎フリーランス講座ではさまざまなフリーランスの生き方を知り、自分が生き残る上での戦略設計にもつなげられました。
競争心が無くなりやすい
上記で述べたように、フリーランスは1人でコツコツと仕事する場合が多く、周囲に影響されることがほとんどありません。
ただ、影響されないが故に競争心が欠如しやすいと僕は思います。
例えば優秀な同僚がいれば、「くそ!俺だって負けねぇぞ!」という競争心が生まれるでしょう。
競争心があれば同僚を抜かして優秀な結果を出すために、さまざまなことをし始めます。
例を挙げるならば上司にアドバイスをもらったり、ビジネス本を読み漁って実践してみたりなど。
会社の人間関係はTwitterのようにブロックすれば無視できるわけではありません。
もちろん、誰もが必ずしも競争心を持つわけではありませんが、良い結果を残す人は何らかの競争心を持っているのではないでしょうか。
一方で1人の場合はそのような同僚がいないため、どうしても競争心が生まれにくくなります。
これはフリーランス全般に当てはまることですが、競争心が無いと仕事を妥協してしまうかもしれません。
過去に僕が読んだ本では、以下のようなことが述べられています。
フリーランスになるとライバル意識を持つ同期がいなくなり、ガミガミと怒る上司もいなくなる。かろうじて3年ぐらいはその緊張感を保って仕事をすることができるが、やがてモチベーションを維持することが難しくなり、自己投資をしなくなって、仕事の能力を急激に落としてしまうのである。
(竹内 謙礼著「ホームページの値段が「130万円」 と言われたんですが、これって相場でしょうか? ~ネットの価格はまだまだ下がる!」より引用)
ここではライバル意識による競争心だけではなく、上司の存在についても触れられています。
フリーランスは自分で自分を律しなければならなくなるため、モチベーションが維持できなければ、能力が落ちてしまうでしょう。
まあ、すぐに尊敬できる上司が見つけられるわけでは無いと思っていますが……
無理して新卒フリーランスになる必要は無い
恐らくここまで読んでいただいた方の多くが気づいているかもしれませんが、上記で述べたメリット・デメリットは全て新卒フリーランスではないと感じられないわけではありません。
得に「新卒フリーランスじゃないと掴み取れないようなチャンスがある!」というのは無く、むしろ「新卒フリーランスになってしまうと掴めないものが多すぎる!」ような気がします。
掴めないものとして社会経験やスキルはもちろんのこと、コネが少ないということも挙げられます。
正直、大学生までの間にフリーランスになれるほどのスキルを築き上げる方は非常に少なく、僕のような消去法で新卒フリーランスになった方が意外にも多いかもしれません。
近年は副業が当たり前のような世界になりつつあるので、わざわざ危なっかしいフリーランスになるよりも、本業+好きなことを活かせるような副業という生活のほうが良いような気がします。
また、フリーランスになるというのはあくまで生活手段の1つであるということを忘れないようにしましょう。
フリーランスはより良い生活を叶えるための手段の1つであり、開業届を出しちゃえば形式上は個人事業主になれます。
個人的には、自分が興味ある業界である程度経験積んだ上でフリーランスになることをおすすめします。
新卒フリーランス×海外ノマドはおすすめ
海外ノマド感MAX pic.twitter.com/19JaUwnGFy
— よしふみ※海外ノマド一時休止 (@4taku1116) August 18, 2019
僕は新卒フリーランス×海外ノマドというライフスタイルを過ごしてきましたが、生活費の削減や節税目的から見ればおすすめです。
新卒フリーランス1年目から大金を稼ぐケースは珍しいと思っており、最初は「あれ……全然稼げないんだけど……」と思うかもしれません。
ただ、物価が安い国で仕事していれば、稼ぎが少なくてもそこまで困ることは無いと思います。
一方で以下のような意味でも新卒フリーランス×海外ノマドがおすすめです。
初級者フリーランスとして海外進出しましたが、本当に内容が分かります。
— よしふみ※海外ノマド一時休止 (@4taku1116) April 9, 2019
誘惑少ないことや周囲から錯覚されること、そして個人的に「海外来たからにはやらなくては!」って気持ちの3つがあるゆえに、本気で仕事できるから最高。おまけに海外だからこそ感じれる刺激があるのもいい。 https://t.co/G4LpsUmh8H
また、海外ノマドとして住民票を抜いておけば、国民健康保険料や住民税を支払わずに済みます。
といっても海外で何かあったらヤバいので、何らかの海外保険には入っておきましょう。
なお、海外ノマド生活のメリット・デメリットは以下の記事でチェックしてみてください。
新卒フリーランスVS親
新卒フリーランスを考えているけど、親が許してくれるかどうか…
上記のような悩みを抱えている場合は、親にプレゼンして納得させましょう。
事前に親から聞かれそうな質問や稼ぐ方法を細かくまとめ、しっかりと自分の想いを伝えれば、きっと親も許してくれるでしょう。
僕の場合も、この方法を用いることで親も納得してくれました。
どうしても納得してくれない場合は、「入りたくもない会社に入って毎日つらそうな顔をしている子どもを見たいですか?」という質問をしてみましょう。
極端な質問ですが、どんな親であっても子どもが毎日つらそうな顔をしているのはさすがに悲しくなってしまいます。
特に子どもの夢を否定して入らせたのであれば、罪悪感に苛まれてしまうでしょう。
どの親もできる限り子どもの夢をサポートしてあげたいという気持ちを持っていると思うので、その質問であなたの働き方に賛成してくれるかもしれません。
なお、親から認められた後は必ず1年間フリーランスとして頑張りましょう。
途中でやめてしまうと、せっかくプレゼンした意味が無くなってしまいます。
失敗せずに生き残りたいなら「プライド」を持て!
超売り手市場でも就職せずに「新卒フリーランス」を選ぶ。新たな選択肢か無謀な道か (ビジネスインサイダージャパン) https://t.co/6sLOzTTTvv #linenews
— よしふみ※海外ノマド一時休止 (@4taku1116) November 10, 2019
「人に雇われたくないプライド」ってのは新卒フリーランスならばマジで守るべきプライドだわ…。「勉強目的」ならいいけど。
もし新卒フリーランスになるのであれば、強いプライドを持ちましょう。
プライド自体は特に決まりは無く、「このスキルで飯食ってやる!」や「人に雇われてたまるもんか!」といったものでOKです。
揺るがないプライドがあれば、自分の仕事に誇りが持てるようになれる上に、フリーランスとしてもの生存確率も上がるような気がします。
反対にプライドが無いなら、恐らくフリーランスの大変さに疲弊して就職を目指すようになり、就職後に新卒フリーランスになったことを後悔すると思います。
もちろん、プライドがあるにも関わらず、どうしてもフリーランスとしての仕事が続けられずに辞めてしまう場合もあるでしょう。
ただ、そのような人は新卒フリーランスになったことを後悔するどころか、その経験を生かして会社で活躍したり、フリーランスとしてのリベンジを計画したりするような気がします。
僕は2年目もフリーランスで頑張ります
新卒フリーランスとして1年間頑張ってきましたが、僕はまだまだ続ける予定です。
会社内で仕事するよりも1人で黙々と仕事するほうが好きな上に、ある程度フリーランスとしてルーティーンができてしまったので、今崩すとパフォーマンスが落ちてしまいそうな気がします。
全体的には新卒フリーランスをおすすめしない流れになりましたが、この記事が就職しない働き方を検討している学生の参考資料になれば幸いです。